太鼓と笛の「生」の魅力
夏祭りで響く、ドンドンという太鼓の音や、ピィーッと突き抜ける笛の音。
教室のお稽古場の近くも、四谷・須賀神社のお祭りの御神輿が通ります。
最近は盆踊りや山車でも、録音された音を流しているケースが増えましたが、太鼓や笛だけは生演奏!ということが多いように思うんです。その理由、私なりに考えてみました。
もちろん、三味線も唄も、生の音に勝るものはありません。そんな中でも、特に、空気の振動、生の音の力強さに大きく心を動かされるのが、笛や鼓、太鼓です。
太鼓は地面を揺るがし、笛は空間を切っていく。
風に乗って、あの音がどこかから聞こえてくえると、なんともいえない高揚感が湧いて、音の鳴るほうへつい吸い寄せられ……そんな経験、私だけではないはず。それって、音が持つ“気”の力なのかもしれませんね。
音が掛け合う瞬間のワクワク
長唄の演奏のなかでも、お囃子が入ってくる瞬間は、私にとって特別です。唄や三味線の間をぬって入るお囃子の音に、つい気持ちが乗ってしまう。時には煽られて、我を忘れてしまいそうになることも。
まるで音と音が丁々発止で会話しているような、そんな感覚になるのです。
それが長唄の“粋”であり、“間”の美しさなのだと思います。
背中で合わせる、粋な世界
特に、あの絶妙なタイミングの掛け合いは、いつ聞いてもシビレます。
決して、目を合わせているわけでもないのに、ぴたりと合う間(ま)。
そういえば、あるお囃子のプロの先生に「後ろ見えないのに、どうやってタイミングを合わせているんですか?」とお尋ねしたことがあります。すると、にこやかに返ってきたのがこの一言。
「背中で息を読むんですよ」 ・・・かっこいい!!!
見えなくても伝わるものがある。
音じゃなくて、気配で通じる。
そんな世界があること、日本の伝統芸能の奥深さを覗き見て、静かに感動しました。
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